2020年08月

2020年08月31日

2019 Jan 4

「ゆっくりリッチ」がなぜ良い戦略なのか?

逆にソッコーでリッチになるのを目指すとなぜうまくいかないのか?

ゆっくりリッチその答えはズバリ複利効果である。

ゆっくり確実にリッチになる
例えば年間10% ずつリッチになれたら凄いことなのだ。
100万円から資産運用始めた場合次の年には110万円になるので「10万円だけか」とこれは一見ゆっくりに見える。

これを長期で実現できた場合例えば100万円を30年間10%で運用できればなんと1千7百万円になる計算だ。

実際サラリーマンとして資産運用する場合給料から少しずつ投資に回していく。

100万円から投資を始め、毎年50万円を給料から投資に回して30年続けられればなんと1億1千万円になる。

これは複利効果で増え方がどんどん加速していくのだ。

いったん年間の資産増加額が年間支出を上回ってしまえばもう永久に増え続けるマネーマシーンとなる

これこそが個人投資家の一つの大きなゴールだろう。つまりお金という面では完全な独立、自由を手にすると言って良いだろう。

もちろんこのモデル通りには行かず下がる年もあるので多少の余裕をみて支出計画を立てる必要がある。

次に年間10%というのはどのくらい現実的な数字なのだろう?これについては過去ブログで述べているが結論からするとS&P500で長期運用すれば7-8%は十分現実的だ。

ハクゴが目指すリターンは15%~20%だ。

この15%という数字は実は非常に高い。(ほぼ)市場平均のS&P500 指数の長期の年平均リターンは7-8%ほどだ。

なんと投資のプロ(投資信託など)たちもその7割はこのS&P500を超えることができないのである。なのでS&P500に全額投資しとけば上位30%に入れると言うことだ。不思議な気もするが実際やってみると良い。S&P500と競争してみる。短期では勝てるが長期になるほどS&P500に勝つのは難しくなる。

ソッコーでリッチに!を目指した場合
年間15%成長なんて低い!と思うが人もいるだろう。ここで「年率成長80%を目指す」としてしまうとなにがまずいのだろうか?

80%のような高成長を目指す企業はそのような高成長を持続することが難しい。なぜなら高成長を実現している業界は魅力的であるがゆえに必ず競争が入ってくるため高成長は続かない。今では不動の地位を築いている おなじみIT企業達もスタートアップ時代競合の数は数百社あっただろう。その中で勝ち抜いた企業なのであってその数百社の中から勝者を選ぶのは難しい。

そしてバリュエーションは非常に高いのが常で当然それに見合った利益を将来長きにわたって実現し続けない場合株価はある時点で暴落することになる。結局80%を目指すと高値で買って大損というのが関の山ということで要はハイリスクだと言うこと。

持続可能性という意味であまりにも成長率が高い企業は長期投資で成功するのが難しいというジレンマがある。

リターンは低いほど当然達成が楽なので結局持続可能で且つ高いリターンを実現する企業に投資するのがよいわけでその狙い目が15%~20%程度というわけだ。

8%くらいを目指すならS&P500を買うだけでよい。これは十分優れた戦略で基本S&P500に投資して自分の好きな銘柄があれば少しずつシフトしていくのが良い。ハクゴもサラリーから積み立てている確定拠出年金は全てS&P500を買っている。


ハクゴ録「成長率のスイートスポットは15%-20%


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(10:59)

2020年08月28日

2020 Mar 14-8

“Nobody wants to get rich slow.”
前回では「リーズナブルなリターンを求める」ことが投資で成功する秘訣だと述べた。

ゆっくりよりもソッコーでリッチになりたい、そう考える人の頭の中ですでにUnreasonableなリターンを求めている。

Unreasonableなリターンを求めている時点でその判断は感情(欲望)をベースにしている。感情をベースにした判断は間違っている場合が多い。だからソッコーで儲けようとすると失敗するのだ。

そしていつしか投資ではなく投機になってしまう。

アマゾンのジェフベゾスがバフェットにかつてこう質問した。

Q (Bezos) : “Your investment thesis is so simple. Why doesn’t everyone just copy you?”

A (Buffett) : “Because nobody wants to get rich slow.”

これはまさにゆっくりと金持ちになることを望むことがいかに難しいことを物語っている。

「ゆっくりリッチになる」これが投資家として成功する秘訣だ。

どうやってリターンを上げるか
ここまでわかったうえで「半年でリーズナブルに2倍になる株」株(言い方変えると半年で2倍になる妥当性がある株)を探すことは全く問題ない。価値の増加スピードが半年で2倍になる企業は存在するからだ。

しかしそのような企業の価値はすでに株価に織り込まれてしまっているためそうした投資機会を公開企業の中から発見できる確率は極めて低い。ほぼ無いと言ってよいだろう。そのような市場はベンチャーキャピタル市場やPE市場になるのだ。

ハクゴの過去10年の成績は年間平均リターンが10%だ。今までのやり方でも年間リターン14%-15%くらいまでは十分可能な数字だと考えている。

年間リターン15%だと5年で投資資金はだいたい2倍になる。投資資金を2倍にするのに5年かかると言うと遅いと感じるかもしれないがこの15%という数字はかなり達成するのが難しすごい成績なのだ。

今のハクゴの企業分析のやり方で「半年で2倍!」のような結果は絶対に出ない。それを期待することは愚かなことで追い求めることは失敗を導くだろう。しかし別のやり方を編み出して年間20%, 30% のリターンを「リーズナブルなリターンとして」求めることは十分可能だ。

ただしそれには今まで自分が居座っていた comfort zoneから一歩外に出る必要があるのだ。つまり今まで自分は見向きもしなかった企業を分析対象にすることが必要となる。この心理的準備はある。「心理的準備」と言ったのは今まで自分が避けてきた企業を投資対象として分析することが必要でこれは自分の殻を破るということでもある。これにはメタ認知が必須となるしいろんな意見にオープンになっていく自分に変えていく過程だ。

この自我の成長こそが投資家としてのブレークスルーを意味する

ハクゴ録「自分の殻を破ることが必要


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(03:28)

2020年08月27日

2020 Aug 26

投資の世界の皮肉な事実
ほとんどの人はソッコーで金持ちになりたいと思っている。
しかし非常に皮肉なことなのだがこの心理自体が株式投資では金持ちになるスピードを遅くしている。

株式市場などに参加してくる人、投資家はソッコーで金持ちになりたいからこそ参加してくるのだ。

「銀行預金では利子全くつかない。だから増えないので株で運用して増やそう」と考える。

これは良い考えだ。多くの人は株式市場に参加した時は「銀行預金が年率0.01%しか増えないのに対し米株なら年率8-9%も期待できる」という理解で参加してくる。

しかし実際株を買ってみるとそんなに増えなかったりする。自分の株だけ下がってる。。。とか。

一方でニュースではグングン上がるテスラやアップルなどのニュースが連日報道される。「半年で2倍!」みたいなニュース。「一日で10%!」とか。

「Distractionの森」を歩く投資家
株式市場は 「Distractionの森」だ。distractionとは気を散らすもの。あると集中できないもの。自分の持っていない株ばかりどんどん上がるとか毎日のニュースは distractionだ。
このような刺激を受けると人の関心はそれに引き寄せられていく。そしてそのような株を追い求めてしまう。

Distractionの森に足を踏み入れると毎日ニュースや雑音が絶えない。

「買えば儲かるのでは?」
「なんで爆騰してるんだろう?」
「もっと他に爆騰株はあるのでは?」
このような考えが浮かんでくる。

このような思考自体は全く悪いことではない。

しかしここで思い出してほしい。このような思考をしている時当初の考え「銀行預金が年率0.01%しか増えないのに対し米株なら年率8-9%も期待できる」はどこにいったのだろう?

投資家から離れてしまう投資家
そもそも自分の保有株の利益成長率はどのくらいなのだろうか?

バリュエーションが妥当な水準であれば利益成長率と企業価値の上昇率は近いものになる。そして企業価値の上昇率と株価上昇率は長期では近いものになる。なので自分の保有株の利益成長率を推定することが株式投資分析の主軸となる。

仮に自分の保有株の成長率が年間10%だったとしよう。それなのに「半年で株価2倍!」を期待するのはリーズナブルでない。 このように unreasonableな期待をすることから投資家は本来の投資家から離れていくのだ。

重要な区別
ここで重要な区別は「半年で2倍」になることがリーズナブルな企業を探すことはなんの問題もないことだ。むしろそのような夢のような企業を探すべきだと思う。しかし自分の保有株のリーズナブルなリターンが年間10%なのに「半年で2倍」を期待することは全く愚かなことだということだ。

しかしこのように考えてしまう人はたくさんいる。こうした思考は欲望という感情に支配されているものだ。

脳の構造
ここは重要なところで人間の頭脳の構造では欲望に基づいた思考と合理的な思考というのは脳の別の部位で行われている。人間は日々この二つのシステムを併用している。この仕組みを能動的に知ることは投資のみならず人生様々な局面で正しい判断をするために重要なことだとハクゴは確信している。「能動的に知る」というのは感情と理性の違いは皆知っていることなのだがその重要性と仕組みを強く認識することが大切ということだ。

株に話を戻すと、脳が感情に支配されている状態での思考は合理的思考ができずもう全く頼りにすることはできない。

こうなるともう「半年で株価2倍!」のようなニュースばかり追い求め単なるギャンブラー(投機家)になり下がる。

投資は投機ではない
これこそがベンジャミン・グレアムが「賢明なる投資家」の中で繰り返し述べていることだ。

投機に走るとあとは高値を追いかけることになり上がって利食い大儲け。さらに儲けようとしてさらなる高値で前よりたくさん買いそこで暴落という末路となる。この教科書パターンの始まりはいつも「リーズナブルなリターンを知り、そのような投資機会を求める」ということから離れてしまうところから始まるのだ。

その間このような投機家はDistractionの森から抜け出れず一日中メディアの雑音, distraction を聞き続けている。

このように「リーズナブルなリターンを知り、 distract されることなくそれを求め続ける」ということが「ゆっくりリッチになる」最大の秘訣なのだ。

ハクゴ録「リーズナブルなリターンを知り、それ以上を期待しない


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(23:32)

2020年08月25日

2019 July 26

過去売った株を買い戻した
本日航空・防衛関係の電子機器メーカー Teledyne (テレダイン ティッカーTDY)を購入した(買い戻し)。

この企業はハクゴの中でグレートビジネスと認識していたが5月10日に「投資では間違いをすぐ認めろ!」で紹介したが航空業界にエクスポージャーがあるという理由で売却した。

その後発表の2020年2Q業績はそれほど下がらなかった。航空業界と防衛向け売上はやはり20%も下がっているが全体に占める割合は最大2割と限定的。

コロナ収束確率は日に日に上がっているため株価も上がらないうちに再投資してみた。買って下がることもよくあるため投資予定額の 1/4 だけ買ってみた。

航空業界の需要をこう見る
コロナ収束がいつになるかはわからないがコロナ収束後は航空業界需要は元に戻ると思う。

コロナ後パンデミックリスクがあるため各社とも財務を強化することになるだろう。そのため需要の伸びと共に航空運賃の値上げと抜本的なコスト削減が行われる。コスト削減は現在の単なるレイオフではなくリモートワークやシステム投資によってコストを下げていくだろう。

競争激化がこうした initiative を阻害しているため合併・再編が行われるだろう。

合併・再編の壁は独禁法だ。昨今のアメリカ法曹界では反トラスト法は厳しくなる傾向にあるが国内産業を守るという名目で航空業界は例外的に扱われるだろう。

結果的に航空業界サプライヤーテレダインとしてはプラスに働くと伯Goはみている。

さてどうなるか!


ハクゴ録「航空業界どうなるか。たぶん復活する


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(07:34)

2020年08月21日

2020 Aug 20

最近強いマーケットだが。。。
最近マーケットはずっと上がり基調だ。しかしマーケットは波打つもの。下げ相場はまたやってくるだろう。今後もずっとマーケットは波打っていく。

これは誰も止めることはできない。

しかし波打つ相場の中で投資家としてできることがある。

それはマーケットが波打つたびに、もっと言うとマーケットが大きく下げる度にポートフォリオの質を上げていくことだ。

下げ相場で下がるたびに評価損をチェックすることは前回も述べたがあまり意味がない。
チェックすべきは評価損ではなくポートフォリオの「質」だ。

ポートフォリオの質
質の高いポートフォリオとは以下のようなポートフォリオだ。

①オーバーバリューされていない、②グレートビジネスがより多く入っているポートフォリオ

①について下げ相場は追い風だ。グレートビジネスの株価も下がっている可能性があるからだ。

②については「よりグレートビジネスから遠い株の比率を下げ、グレートビジネスの比率を高める」ことを下げ相場時に行う。

つまりグレートビジネスを買い、グレートビジネスから遠い(確信が持てない)株はこの際売る、或いは比率を下げる

この操作ができれば下げ相場を乗り超えた後ポートフォリオの質は上がっている。

この「各銘柄の比率」というのも重要。常に「どれが一番グレートビジネスに近いのだろうか?」という質問を自分に問いかけ調査をする。


ハクゴ録「下げ相場ではポートフォリオの質を上げる


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(07:34)

2020年08月20日

2020 Aug 19

Excess return - Alpha
株式投資では投資した資金が増えれば嬉しいわけだが減ったからといって投資成績として悪いとは限らない。

例えばコロナショックで一時的に評価損が大きく出た場合でも世界中皆評価損出ているのだから「相対的に損が少なければ良い」と考えることもできる。

この考え方はもっと一般化してどう整理できるだろうか?

儲け・損の絶対額はまずは気にしない
株式投資で儲けたお金、パフォーマンスを見るとき増えたお金の絶対額はあまり気にしないほうが良い。

その① 儲けた金額ではなく儲けた % がより重要
その② 次に儲けた% の絶対額ではなくアルファがより重要

アルファとは市場のベンチマーク(通常S&P500) に対してどれだけ上回ったかという「相対的パフォーマンス」のことだ。

アルファが重要なのは株式市場は必ず上がったり下がったりするのでどんなに優良な企業の株を買っても下がることもある。下がったとしても相場全体よりも下げが低ければパフォーマンスは良いと言える。なぜなら全ての株は市場の影響を受けるからだ。(ちなみにこのことをファイナンス理論ではベータと言う)

だから自分の保有株の株価が上がって評価益が出ただけでは優れた投資とは言えない。市場全体も上がっているからだ。

逆に株価が下がって評価損が出ても投資スキルがないとは言えない。市場全体も下がっているからだ。

なので株価の上下自体は気にしても意味がないのだ。特に短期ではさらに意味がない。
大切なのは長期でアルファを出すこと

長期で市場全体(S&P500)より高いパフォーマンス(=アルファがプラス)が出れば投資家としてのスキルが高いと言える。

そしてプラスのアルファを続けることができれば儲けの絶対額もどんどん増えていくだろう。

投資家としてのスキルが高いならより多くの資金を自信を持って株式投資に回すことができるので投資元本も増え資産はどんどん増加していく。


ハクゴ録「大切なのは長期でアルファを出すこと


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(07:24)