2022年09月24日

2022.9.23

長期金利の上昇は正常なこと
長期金利が今は3.7%まで上がったがそもそも今までが低過ぎだったというのが正しい見方だと思う。
今までみたいに2%以下とかが長期的に持続することは考えにくい。

投資というのはそもそも「今の消費をしない代わりに投資して将来より高い購買力を獲得すること」を目指すことだ。これが投資をする意義だ。もしこれが成り立たないなら今消費するのが合理的な選択となる。持っているほど購買力が減るのだから。

例えば10年米国債の利回りが2%の場合税金とインフレ率を引くと実質でゼロだ。つまり10年間で購買力増加がゼロの投資機会ということになる。これを多くの投資家が今まで買ってきたわけだ。しかしこのような証券を買うというのは上で述べた理由で全く合理的ではない。なのでいずれは長期金利が上がるかあるいはデフレが期待されるかどちらかが起こる。デフレになれば同じ金額でも購買力が上がるからだ。

なので現在長期金利が上昇しているのは投資家が "Less crazy" になってきているという証でありこれは資本市場の値付けという意味で明らかに良いことだ。 市場参加者がcrazy になるほど最後は大きな問題を引き起こすからだ。

つまり今までの長期金利水準は明らかに異常であり、その意味では長期金利はまだ上がる余地は大きい。歴史的な水準を考えると5%-7%でも全然低いと思う。

一方で今まで超低金利でも国債が買われてきた理由である投資需要は中間層の人口と失業率が長期的な観点で大きなファクターと考えられ今後もそれほど大きくは変わらないと考えられる。これは長期金利を押し下げる要因となるため一方的に上がることはないだろう。

長期金利の上昇により株の本質的価値が下がる
長期金利が上がると株式のバリュエーションは必ず下がる。なので株価が下がっているのは全く合理的な動きだ。こんな超低金利は永久には続かないという健全なメッセージだ。

投資資金特に今まで債券の中でもジャンクボンドとかに過剰に流れていた資金はむしろ株式市場の中でも選別された優良株式に向かう可能性が高いと思う。今までIPOやVCなどに流れている投機的資本なども流れが大きく変わっても全く不思議ではない。

長期金利の上昇は全く正常であり株価が下がることも極めて正常だ。株の本質的価値は上がったり下がったりするものでそれは昔からわかっていること。景気に影響される部分もたしかにある。これはグレートビジネスを選択することで影響を最小限に抑えられる。グレートビジネスの重要な資質として景気サイクルにかかわらず需要があるということがあるからだ。

投資家がフォーカスするべきことは全く変わらない。優れたビジネスはどれなのか?グレートビジネスはどれなのか?それがリーズナブルな株価まで下がったら買うことだ。

投資家の心理が影響され過度な行動が起これば、つまり非合理的な動きが始まれば買いのチャンスが生まれるだろう。

ハクゴ録「長期金利も株価も全く合理的な動きだ

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(06:38)

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