2024年04月15日

2024.4.14

良い企業でも高く買ってしまうと良い投資にならない
投資の成績は以下の2つで決まる。

1. 株を買った時の株価
2. 将来キャッシュフローとそのタイミング

良い投資の前提として「良い企業」を買うということがある。上の2つの条件を満たさないと投資の成績は良くならないということは良い企業に投資しても必ずしも良い投資にはならないということだ。

これはどういうことかというと良い企業でもそれを高く買ってしまっては投資としては良い投資にならないということだ。

長期の投資家は株価ではなくて投資先企業が生み出すキャッシュフロー、あるいはそれを代表する利益で投資を回収する。つまり株を売って回収するのではなく利益で回収する。

良い企業に投資したのに良い投資にならない、ということは当初投資した時に払った株価に対して将来の利益が小さすぎるということだ。もちろん良い企業なので投資後利益が成長していくだろう。それを含めても利益の当初投資に対する率が低いということだ。

例えば一株利益成長が15%する企業があったとしよう。これが10年続いたとする。これは素晴らしい成績だがもしこの企業の株をPER40xという高い株価で買ってしまったとしよう。この場合、投資収益率は一年目は 2.5% x 1.15 = 2.9%となる。年15%のペースで利益が成長しても10年後でも投資収益率は10.1%となり、平均すると年率5.8%と非常に低い数字となる。
低い収益率の理由はもともと高い株価で買ってしまったためだ。では15年保有すれば平均で9%となり満足だ。と考えるかもしれないが長期になるほど高い一株利益成長率を維持することは困難となる。困難であればあるほど達成できないリスクが高いということになる。

企業の中には非常に高い利益成長率を長期に亘り達成する企業もある。例えばGoogleなどは2002年に株式公開した当初はPERが100倍以上ありGoogleの株価は高過ぎるように見えたがその後非常に高い利益成長率を長期にわたり達成した。しかしこのような例は稀であり稀なケースを見抜くことは難しい。

稀でない通常のケースでは株価に織り込まれた利益成長率が達成できず投資収益率は低いままで終わるという可能性が高い。そうなると国債への投資と比較してリスクリターンが合わず投資としては失敗となる。良い企業に投資している場合は損することはないだろう。つまり利益は出し続けしかも利益水準は上がり続けるだろう。しかし投資した株価に対しては非常に低い率となるということだ。そうなると国債に投資するよりもリスクが高いのに収益率は低いとなり、これでは投資する意味がなく(長期投資では買った後は株価は関係ないのだが)株価は通常大きく下がることになる。

高く買ってしまうと取り返しがつかない
株を一旦高く買ってしまうとこれを訂正することはできない。
投資の成績を上げるための二つ目の条件である「2.キャッシュフローとそのタイミング」は変えることは不可能ではない。保有株を増やしていけば自ら取締役会に座り経営に影響を与えることができるからだ。しかし一つ目の買った時の株価は変えることはできない。一度買ったら終わりなのだ。

従って十分安く買うということは極めて重要ということ言える。

市場の株価バリュエーションが高い現在、このトラップにハマる可能性は高くなってきている。
株価が上がっている時、上昇する株価は将来の業績向上を織り込んでいるわけだが実際の業績向上以上の期待を織り込むことが常だ。
そうなるとまさに「良い企業を高く買ってしまう」ケースとなりせっかく良い企業を見抜くくことに成功しても投資としての成功は難しくなってしまう

「その場合売ればいいじゃん」と考えるかもしれないがその気持ち自体がすでにトラップにハマっていることを示唆している。

1. 気持ちでトラップにハマっている。(=利益ではなく株価で儲けよう、ダメなら損切ろう)
2. 安易な行動を可能にする環境が整っている。(=公開株式市場では簡単に株の売買ができる)

このような投資家は長期でどのような行動を取るだろうか。そして投資はどのような結果になるだろうか。

投資の問題は企業の中だけではなく投資家の心の中にもある。

ハクゴ録「割高で買ったら終わる

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(02:53)

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