読書
2024年01月05日
2023年に読んだ本の中でのおすすめ本
このブログのテーマは投資と読書。今回は読書の話題。
毎年新年にハクゴが昨年読んだ本の中でベストの本を紹介している。投資・ビジネスで一冊、その他部門から一冊を紹介している。
昨年も多くの本を読み多くを学んだ一年だった。この学びは今後もずっと続く。
2023年のベスト本【投資・ビジネス部門】
毎年新年にハクゴが昨年読んだ本の中でベストの本を紹介している。投資・ビジネスで一冊、その他部門から一冊を紹介している。
昨年も多くの本を読み多くを学んだ一年だった。この学びは今後もずっと続く。
2023年のベスト本【投資・ビジネス部門】
The Warren Buffett CEO (Robert Miles)
この本はバークシャーの子会社の社長たちの話。現在のバークシャー子会社がどのように成功し、バークシャーに売却までいったかが書かれているがその中でバフェットと子会社CEOとのかかわり方が出てくるがこの部分が最も勉強になった。
バフェットは投資家として子会社の経営にかかわっている。ここの部分を「経営者」と呼ぶのかあるいは「投資家」と呼ぶのかは定義の問題だがバフェットは子会社経営者とどのように接するべきかを深く考えていることがうかがわれる。
バフェットは投資家として子会社の経営にかかわっている。ここの部分を「経営者」と呼ぶのかあるいは「投資家」と呼ぶのかは定義の問題だがバフェットは子会社経営者とどのように接するべきかを深く考えていることがうかがわれる。
よくバフェットは投資したら子会社経営には「ハンズオフ」スタイル(あまり口出ししない)で経営すると言われるがそれはよく計算された上でやっていることがわかる。
ハンズオフ経営ができるところにバークシャーの強さの秘密がある。ここに他社にまねできない要素が含まれているとハクゴは思った。その意味でこの本はバークシャーの成功のカギの一面を教えてくれた。コーポレートガバナンスという「仕組み」だけではとらえることのできない要素がそこにはある。投資家の皆さんにぜひおすすめの一冊。
2023年のベスト本【その他部門】
2023年のベスト本【その他部門】
American Lion (Jon Meacham)
アメリカの第7代大統領アンドリュー・ジャクソンの伝記。
アメリカ史は独立戦争と南北戦争が一つの大きな区切りだと思う。時間軸として独立戦争と南北戦争との間に位置しユニオンの維持を初めて守ったのがアンドリュー・ジャクソン大統領だ。アメリカの歴史の中で人気のある大統領はマッチョ の軍人タイプか理念の政治哲学者タイプに分かれると思う。アンドリュー・ジャクソンはアメリカ史上マッチョ大統領の筆頭だろう。政治舞台で戦い、軍隊を率い戦場で戦い、ストリートでもリアルファイトした大統領。
アンドリュー・ジャクソンを「ローマ人」と「ギリシャ人」の両方の素質を持つ大統領と表現する人もいる。ローマ人とは優れた戦士でギリシャ人とは優れた哲学者という意味だ。
独立戦争と暴力により家族を失い14歳で天涯孤独の身となった。最愛の妻を大統領就任直前に失った。ユニオンという理念と結婚し祖国の分裂を防ぐために生涯戦い続けた孤高の国士、まさにAmerican Lion.
リアル愛国者アンドリュー・ジャクソンの理念を大統領選挙の今年、分裂しつつある今日のアメリカは再訪するよい機会ではないだろうか。
ハクゴは本書読了後テネシー州ナッシュビルにあるアンドリュー・ジャクソンの邸宅 (The Hermitage) を訪ねた。
The Hermitage(テネシー州)
大邸宅ではあるが中は意外と質素なたたずまいでアンドリュー・ジャクソンがそこに住み、そして眠っていると思うと感慨深かった。またフランス革命とアメリカ独立戦争で戦ったラファイエットが泊まった部屋などもあり今日の我々が当たり前のように享受している自由のために戦った戦士たちが語り合った場所だった。
「自由とは守り続けないと維持できないもの」。アメリカ建国の賢人ベンジャミン・フランクリンの言葉を思い出す。
ハクゴ録「今年も多くの良書との出会いを楽しみにしている」
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(05:27)
2023年11月02日
今回は読書の話題。
最近読んだ本を一冊紹介します。「ファクトフルネス」
この本は世界について 我々が持っている知識が真実とずれている、ということを指摘している。
我々は世界に関する事実について最新の正しい知識を持っていないという点と思い込みによって歪んだ印象を持っているという点があり世の中の重要な事実を正しく理解していないことがままある。
後者については特に気付かされる部分が多く非常に面白かった。世界に関する情報はニュースなどのメディアで知る場合がほとんどだがそれは本当に正しい世界の姿を教えてくれているだろうか?
日々メディアから受け取る世界の情報は偏っていたり聴く側の我々の心理バイアスによっても事実を歪んで受け止めたりするため我々は往々にして世界を正しく理解していない。医師である著者がそのような10個の人々が陥りがちな心理的なわな・思い込みのパターンを解説してくれる。
正しい認識ができれば偏見や差別も減るだろう。
英語の読書にぴったりの本
もし読みやすい洋書を探している方がおられれば是非オススメの一冊だ。英語はわかりやすく内容は面白い。人の心理が物事の実態を歪んで見せるという点では株式投資にも大いに通ずるところがある。
数年前からベストセラーに乗っているのでいつか読もうと思っていたので今回読んでみた。
人気があるのも納得の良書だ。
ハクゴ録「我々の思考は心理バイアスがかかっていることを知る」
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(03:41)
2023年10月06日
ハクゴのオススメ投資本トップ10
ハクゴが過去に読んだ投資に関する本トップ10を以下に紹介したい。ハクゴはバフェットから投資を学んだためほとんどバークシャー関係の本だがどれも最高の学びになる。
No.1 バフェットの「株主への手紙」 ウォーレン・バフェット
バフェットのビジネスと投資についての考え方を学びたいならこれがベスト。これと過去の株主総会のビデオをみればビジネスのあらゆる局面でバフェットがどう考えているのかを学ぶことができるだろう。「株主への手紙」にはバフェット直々にビジネスと投資の要諦が詳しく書かれておりバフェット哲学を学ぶ上でこれに優る書物はない。バフェットは単なる投資家ではなく投資家であり経営者でもある存在へ成長してきた過程がわかる。バフェット哲学は「経営」がコアでありそれを実行する「経営者」人間にフォーカスする。
投資より経営にフォーカス
ビジネスモデルより経営者にフォーカス
経営者のスキルより経営者の性格にフォーカス。
これらがバフェットが日々フォーカスしていることであり株価やウォールストリートはほぼ無視していると言っても過言ではない。
No.2 賢明なる投資家 ベンジャミン・グレアム
投資より経営にフォーカス
ビジネスモデルより経営者にフォーカス
経営者のスキルより経営者の性格にフォーカス。
これらがバフェットが日々フォーカスしていることであり株価やウォールストリートはほぼ無視していると言っても過言ではない。
No.2 賢明なる投資家 ベンジャミン・グレアム
バフェットの師、ベンジャミン・グレアムは最高の Financial thinker といえる人物だ。ハクゴはこの本を2010年に読み目からうろこで投資を始めた。
投資に関して最も不朽の知恵を与えてくれる本はこの本がベストとハクゴは考えている。これを超える投資本をハクゴは未だに出会っていない。
1.との比較で言うとバフェットの「株主への手紙」とはカバー範囲が全く違っていてバフェットの「株主へ手紙」の方がはるかに広い。この「賢明なる投資家」は投資哲学の一部を構成する「市場との向き合い方」という点において無比の知恵を与えてくれる。バフェットの手紙は投資のみならず経営に広がる Human nature を理解することが成功の一つの大きなカギとなることを教えてくれる。しかし知恵を生み出すという観点からはグレアムが勝るとハクゴは考えている。バフェットは自分で生み出す部分もあるが他人から学び、実践することで知恵を体得してきた。チャーリー・マンガーもバフェットを "Learning machine" と言っている。バフェットは知恵を体得し果敢にリスクを取る力が半端ない。
マンガーは人間の犯す間違いからくるリスクへの嗅覚が比類ない賢人。
グレアム、マンガーという巨人の双肩に乗ってビジネスと投資という世界を誰よりも遠く見た人間がバフェットという人物だ。その賢者の知恵がタダで公開されている。なんという幸運な時代だろう。資本主義の未来は明るい。
投資に関して最も不朽の知恵を与えてくれる本はこの本がベストとハクゴは考えている。これを超える投資本をハクゴは未だに出会っていない。
1.との比較で言うとバフェットの「株主への手紙」とはカバー範囲が全く違っていてバフェットの「株主へ手紙」の方がはるかに広い。この「賢明なる投資家」は投資哲学の一部を構成する「市場との向き合い方」という点において無比の知恵を与えてくれる。バフェットの手紙は投資のみならず経営に広がる Human nature を理解することが成功の一つの大きなカギとなることを教えてくれる。しかし知恵を生み出すという観点からはグレアムが勝るとハクゴは考えている。バフェットは自分で生み出す部分もあるが他人から学び、実践することで知恵を体得してきた。チャーリー・マンガーもバフェットを "Learning machine" と言っている。バフェットは知恵を体得し果敢にリスクを取る力が半端ない。
マンガーは人間の犯す間違いからくるリスクへの嗅覚が比類ない賢人。
グレアム、マンガーという巨人の双肩に乗ってビジネスと投資という世界を誰よりも遠く見た人間がバフェットという人物だ。その賢者の知恵がタダで公開されている。なんという幸運な時代だろう。資本主義の未来は明るい。
この1,2はハクゴの中では別格。
No.3 Poor Charlie’s Almanac チャーリー・マンガー
バークシャーヴァイスチェアマンのマンガーの著者。学際的知識を探求する哲人マンガーが人生哲学、human nature など賢者の知恵が惜しみなく書かれた一冊。
マンガーがいなければ今のバフェットはいない。バークシャーの成功もないしももしかしたら存在すらしていないかもしれない。哲人マンガーの深い知恵がつまった本。
尊敬するベンジャミン・フランクリンの哲学にどっぷり浸かっているマンガーを理解するためにフランクリンの自伝も是非セットで読むのをオススメします。天才バフェットと賢人マンガー。バークシャーはこの無双のコンビで今も走り続けているビジネス史の奇跡。
No.4 最高経営責任者バフェット ロバート・マイルズ
バフェット率いるバークシャーの子会社の社長たちの話。経営者バフェットの顔が見える一冊。バフェットは経営者。ここが他の投資家とバフェットが大きく異なる点。バフェット哲学のコアは投資よりも経営にあるとハクゴは考えている。
No.5 投資で一番大切な20の教え ハワード・マークス
市場とリスクについて深く抽象的な思考を展開する Financial thinkerの逸品。クオリティ極上の一冊。
No.6 破天荒な経営者たち ウィリアム・ソーンダイク
アメリカの名経営者たちの話。バフェットも出てくる。経営方法・考え方の「当たり前、今までのやり方」を打ち破ることで成功へ導いた経営者たちの話。"Iconoclast" がキーワード。映画にもなったマイケル・ルイスの「マネーボール」と通ずる。
こうした歴史に残る優れた経営者から貪欲に学び、超えようとし努力する経営者が今日も生まれ続けるアメリカビジネス界。ビジネス界自体が知恵の
Compounder になっている。
No.7 What I Learned before I sold to Warren Buffett バーネット・ヘルツバーグ
バークシャーにファミリービジネス(宝石商)を売った中小企業オーナー社長が自社の経営について語る。バークシャーの子会社社長が日々の経営で何を重要だと考え何にフォーカスしているのか?その経営の一例が非常に具体的によくわかる一冊。バフェット哲学の中心は経営にある。その経営の一例が見える本。バフェットは投資先として宝石商、家具屋などが非常にお気に入りだがそれには理由がある。この本を読めば理由がわかるだろう。
No.8 プリンシプルズ レイ・ダリオ
Human natureの本。人間は自分の思考の中にとらわれていてその外に出ることがなかなかできない。それが多くの失敗の原因となっている。人が失敗する原因を心理学的に分析しその仮説を実際の投資に応用している著者。投資に限らずHuman natureを学べば見える世界は飛躍的に広がる。そのhuman natureの理解を高めてくれる一冊。ビジネスに限らずあらゆる人間活動において必須の知識だと思う。
No.9 The Complete Financial History of Berkshire Hathaway アダム・ミード
バークシャーアニュアルレポートを過去分全部(+バフェットが買収する前から歴史も)解説するという本。「バークシャー全史」ともいえる超大作。バークシャー・ハサウェイの毎年の業績を丁寧に解説している。バークシャーの業績の歴史を深く研究したい方にオススメ。
No.9 The Complete Financial History of Berkshire Hathaway アダム・ミード
バークシャーアニュアルレポートを過去分全部(+バフェットが買収する前から歴史も)解説するという本。「バークシャー全史」ともいえる超大作。バークシャー・ハサウェイの毎年の業績を丁寧に解説している。バークシャーの業績の歴史を深く研究したい方にオススメ。
No.10 株で富を築くバフェットの法則 ロバート・ハグストローム
バフェットの株式投資とはいったいどういうものか?バフェット投資哲学の基本がよく理解できる一冊。著者のハグストロームは 「投資家バフェット」について非常に詳しく研究している。しかしハクゴの意見ではバフェットの成功は「経営者バフェット」からくると考えている。この本には経営についての深掘りがないがバフェットが投資をどう考えているかについてはよくわかる一冊なので入門書といえるだろう。この著者は他にも数冊出していてどれも非常にわかりやすい良書。
全てオススメの名著。
名著というのは何度読んでもその度により遠くが見えるようになる。
プロフィールのところにも載せておきます。
ハクゴ録「読書で投資を学ぼう」
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(04:42)
2023年08月24日
永遠の名著「賢明なる投資家」
ハクゴはこの名著を読んで株式投資の世界に入った。そしてこの本を機に日々の読書習慣を始めたのだがそれは「この本を超える本が果たしてあるのか?」という疑問を解決するためだった。いまだにこの本を超える投資の良書には出会っていない。
今日またこの「賢明なる投資家」を読みなおしてみた。
株式投資きほんのきをもう一度
第5章リスクの概念に書かれているこのエッセンスを紹介したい。株価の変動は真のリスクではないということを言っている。
不動産投資の例を考えると不動産市況が不利な状況の時にもし資産の売却を強いられる状況となれば損失となるかもしれない。しかし「今もし資産売却を強いられたら損が $XX出るだろう」という想定は真の意味での投資のリスクではない。
株式投資きほんのきをもう一度
第5章リスクの概念に書かれているこのエッセンスを紹介したい。株価の変動は真のリスクではないということを言っている。
不動産投資の例を考えると不動産市況が不利な状況の時にもし資産の売却を強いられる状況となれば損失となるかもしれない。しかし「今もし資産売却を強いられたら損が $XX出るだろう」という想定は真の意味での投資のリスクではない。
なぜなら売却しなければいけない状況にはないからだ。不動産投資のリスクが高いのか低いのか?という質問の唯一の判断基準は家賃が期限通りにちゃんと入ってくるかどうかという点だ。家賃が入り続けている限り不動産市況がどうあれリスクが高いとは判断できない。
株式投資でも同じで売却を強いられないのであれば株価の変動は本質的なリスクではない。営業利益(厳密には当期利益だが営業活動が順調かどうかという意味で営業利益を使う)が期待した通り上がっているかどうかがその投資のリスクが高いか低いかの判断基準となる。
そもそも株を買うときどういう判断で株を買うのだろうか?
今の株価で買えば満足の行く投資収益率が出ると判断できるから買うのであって株価が上がると予想するから買うのではない。株を買う理由は利益の分け前をもらうため。
売却する必要がないという条件であれば株価は上がる必要はないし下がっても関係ない。なぜなら売るために買ったのではなく満足の行く投資収益率が出ると判断できるから買ったのだ。ならば満足のいく投資収益率が出ているかどうか?この点だけがリスクの判断基準となる。不動産投資の例と同じだ。
事実株価がないと言われても売却する必要のない投資家は全く困らない。
売る必要がないので株価必要ないのと、営業利益を稼いでいることが確認できればそれが十分だ。そもそもそれが投資した理由なのだから。
この点でかなりの長期間株を売却する必要がない資金で株式投資を行うことが一つの重要な前提となる。
また、株価というのは他人の意見であり、知らない他人の意見が自分に有利な株価をいつか示してくれる保証など全くないしそれをを当てにして買うというのが投資する理由ではないのだ。
未公開企業のオーナーは株価などないが営業利益が増えていればそれで自分の保有する資産の価値が上がっていることを確認できる。公開企業のオーナーも同じだ。
ハクゴ録「株価でなく営業利益のトレンドを見る」
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(05:38)
2023年01月18日
2022年にハクゴが読んだ本の中でベストの一冊
年を通じてほとんど投資の話題ばかりだがこのブログのテーマは投資と読書。
投資と読書はお互いに深く関係しているとハクゴは考えている。ビジネスは非常に複雑な人間活動でありビジネスを学ぶことで人生を学べる面もあるしまた幅広い読書によってビジネスと投資に対する理解は深まる。この二つの相関により投資と読書はより豊かで楽しいものになると考えている。
そんな考えからハクゴは日々読書するように心がけているが毎年ハクゴが読んだ本の中から皆さんの投資と人生に役立つと思う本をここで紹介していきたい。
そんな考えからハクゴは日々読書するように心がけているが毎年ハクゴが読んだ本の中から皆さんの投資と人生に役立つと思う本をここで紹介していきたい。
今年も読書で多くを学んだ年だった。その中で今年の一冊を毎年選んでいる。ビジネスで一冊、それ以外で一冊を選びたい。
ビジネス部門
「The Complete Financial History of Berkshire Hathaway」 Adam Mead著
バークシャーの初期の歴史から始まりバフェットの株主への手紙と年次報告書の中身を年ごとに1965年から全年分解説する本。毎年の業績、バフェットの考えを丁寧に解説している1965年からの解説なのですごい量だ。700ページ以上あり中身非常に濃い。
ハクゴはこれを読んでバフェットが毎年株主に向けて書いている「株主の手紙」を1965年分から通読することを決意。「バフェットを読む」企画につながった。バークシャー・ハサウェイ事業を始まりから深く理解したい方にはぜひおすすめの一冊。
その他部門
「How the Scots Invented the Modern World」 Arthur Herman著
これはスコットランドの中世~近代史の本。宗教色が強かった中世ヨーロッパから啓蒙時代へと変化した思想の変化にスコットランド人の哲学者たちが大きく貢献した。
Francis Hutcheson, David Hume, Adam Smith などの哲学者たちの活躍。そしてアメリカの建国の歴史にも非常に深くスコットランド人の思想が貢献しているのがわかる。最後のほうになるとあれもこれもみんなスコットランド人の貢献的な書きっぷりが気になるが辺境の小国スコットランドが近代ヨーロッパの歴史に大きな役割を果たしたことが理解できる。今の世の中をリードするアメリカ・ヨーロッパを理解する一つの大きなカギはその原点であるヨーロッパ中世以降の近代史にあると思う。そしてその近代化にスコットランド人の果たした役割がよくわかる本。
ハクゴ録「今年も読書を続け視点を広げていく」
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(07:36)
2022年10月19日
バフェット伝記「スノーボール」
ハクゴは2014年に初めてこの「スノーボール」を読んだ。
「バフェットを読む」シリーズで45年分の「株主への手紙」を完読後、もう一度このSnowballを読んでみた。
ハクゴは2014年に初めてこの「スノーボール」を読んだ。
「バフェットを読む」シリーズで45年分の「株主への手紙」を完読後、もう一度このSnowballを読んでみた。
8年前に初めて読んだ時はバフェットがその人生で何をしたか、つまり「何」についてはよく知ることができたが「なぜ」そう考えそのような行動を取ったのかというところまではわからなかった。今回「株主への手紙」をはじめバフェット哲学をよく学んだうえで再読してみたら前回よりも細かく深く理解できたと思った。
この本は伝記なのでバフェットの投資戦略についてはあまり書かれていない。むしろ人間バフェットがよくわかる本だ。
この本は伝記なのでバフェットの投資戦略についてはあまり書かれていない。むしろ人間バフェットがよくわかる本だ。
ほとんどのバフェット本はバフェットが如何にすごいかという内容ばかりだがこの本は彼のvulnerable な部分についても描いているのが他の本と大きく違う点。特に私生活面での悩み、幼いころの母親との関係や結婚後家族との時間を取らないとか個人的な弱さなども赤裸々に描いてある。奥さんとの関係、子供との関係。バフェットは社会的地位が大きくなるにつれ家族との関係をうまくできなくなっていく。
以前「【おススメ読書】2018年今年の一冊 レオナルド・ダ・ヴィンチ」(2019.1.2)で紹介したレオナルド・ダ・ビンチに似ていると思った。尋常でない集中力と記憶力、情熱があり過ぎる反面それ以外の社会性が不完全でそれが人間関係に問題をもたらしそこから多くの後悔や悩みが生まれている。理解してくれる者を強く求めるという点でも似ていると思った。
天才ゆえに非常に癖のある思考と心理をうまくバランスしたのが妻のスージーであり仕事ではマンガーの存在が大きい。バフェットの最大のレバレッジは人との出会いだと思う。
天才ゆえに非常に癖のある思考と心理をうまくバランスしたのが妻のスージーであり仕事ではマンガーの存在が大きい。バフェットの最大のレバレッジは人との出会いだと思う。
グレアム、デイビー、トム・マーフィー、Ms.B、ドン・キーオ、トニー・ナイスリー、アジット・ジェイン。。。
優れた人々から多くを吸収することでバフェットは成長している。これがバフェットの成功要因として一番大きいのではと思った。バフェットが完全買収を好むのかここにあると思う。優れた人がそこにいるから。そのような優れた人がいつでも自分の側にいる。
だからニュースでちょっと悲観的な経済記事が出たからといって企業を売ることなどは考えられないわけだ。
多くの人から学んだバフェットだが一番の教えは父親のハワードからだった。
だからニュースでちょっと悲観的な経済記事が出たからといって企業を売ることなどは考えられないわけだ。
多くの人から学んだバフェットだが一番の教えは父親のハワードからだった。
人生をどう生きるべきか? "How should life be lived?"
という問いに対し父親の教えは他人の評価で生きるのではなく自分の評価で生きることということだった。
これを"Inner Scorecard"と言っている。他人の評価が "Outer Scorecard"に対し自分の評価を"Inner Scorecard" と言っている。
他人が自分をどう評価するかを気にするのではなく自分で何が正しいかを考え自分の責任で判断し評価するということだろう。
これは人生訓だがバフェットのビジネスに対する姿勢にもそのまま生きていると思う。
これは人生訓だがバフェットのビジネスに対する姿勢にもそのまま生きていると思う。
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(06:13)